さて、4月10日(日)午後3時半開演の
雪組公演『るろうに剣心』
その1からの続きです。
今回宝塚を初めて見た剣心ファンが言うには
「結局映画も宝塚も、観柳が全部持って行く」
確かに映画の香川さんは、全部持って行った雰囲気がありますね。インパクト強すぎです。
それから
「ガトリング砲の歌ってなんだよ!最高だ!」
いや、そんなの宝塚ファンだってウケましたよ。ガトリング砲の歌(笑)
ガトリング砲と相対した時の翔くん(彩凪翔)、いや、観柳の表情のかわいいこと、かわいいこと。
いい顔するわぁ。
そして妄想の中でガトリング砲をぶっ放し、そしてジェラールさんまで吹っ飛ばす観柳。
「ガ~・・・ト~・・・ガ~・・・ト~・・・ガトガトガトガトガ~・・・ト~・・」
いやもうね、たぶんすごく笑っていいし、笑いたいんだけど、
観柳さんのせいか、急なテンション変化のせいか、
こう・・・うふふ、わははじゃなく、
ぐふ・・・ぐふぐふ・・・的な笑いが広がっていました。
すごいわ、観柳さん。
プログラムでも原作の絵にカラーイラストがなかったようで、ただ一人、本編のコマが採用されてるし。
インパクト強すぎよ。
振り切ってる翔くんも、とっても素敵です
愛ちゃん(愛月ひかる)といい、翔くんといい、、、イケメンのくせにネジが飛んでる役が似合う人は楽しくていいですね。イケメンやってる時より私は好きですよ。
そして、
出待ちでも翔くんと名前が混乱している方がいらっしゃった咲ちゃん(彩風咲奈)。
うちの母は区別がついたにも関わらず、まさかの「彩咲」と言っちゃったりします
きゃー。
斎藤一。
次元に続き、またまたタバコをくわえて戦うお役ですね。
普段の咲ちゃんのかわいさがウソのように、またまたカッコいい
もうタバコがすっかりお似合いですよ。
剣心との身長バランスも、奇跡的に原作に近い雰囲気で
素晴らしいです。
斎藤さんの見せ場といえば、やっぱり銀橋で歌う悪・即・斬の歌ですね。
悪・即・斬を歌にするだけでぶっ飛びなのに、
「あーく・そーく・ざーーーんっっ!
あーく・そーく・ざーーーんっっ!」
ってコーラスが入るんだから・・・小池センセー&太田センセー、マジ天才かっ!
カッコいいのに笑いたい、笑いたいけどカッコいい。
聞いた瞬間に剣心ファンに教えたい。
そしてもちろん、垂れた前髪がまた美しすぎる斎藤さんを見せたい。
美しすぎると言えば、蒼紫さま。
れいこ(月城かなと)がそもそも美しすぎるのに、れいこ×蒼紫さま=美しさ無限大。
そしてこれまた、奇跡的な身長バランス。よかよか
御庭番衆の4人との歌も良くて・・・正直ガトリング砲が炸裂した時は
「あー!!!
御庭番衆が死んじゃうーーー!!!」
とハラハラしたものです。
化け物系4人だったのに、すっかり美形4人に変換された御庭番衆。
最初、小池センセーはだいもん(望海風斗)の役について、既存の敵を美形化しようと考えていたそうですが、和月(いつも頭の中で呼び捨てなので、ここでも呼び捨て
)に
「既存キャラを変更するとファンが嫌がるから、オリジナルキャラを作ってほしい」
と言われたとか。
(ラスボス系ってことでいくと縁ならそのまま美形なので、これは志々雄の包帯を取る作戦に出ようとしたかと考えられ・・・)
なのに、美形化しても特に苦情が来なそうな御庭番衆
でも、やっぱりりーしゃ(透真かずき)の表情とか、まなはる(真那春人)の変貌ぶりとかすごかったなぁ![指でOK]()
美形化と言えば、、、
いや、これは美形化と言っていいのかな??
でも、美形になったんだから、美形化でしょう。
がおちゃん(香綾しずる)の比留間伍兵衛。
角刈りがおちゃんですが、原作よりは万倍美しいです。
そして、比留間組の中でも格段に任侠臭の強いがおちゃん。
足をガニ股にして「お控えなすって」的な姿勢を保っているのが最高でした。
他のみんなも、こんな姿勢でやってくれてもいいのにー。
なのに、
後半はセバスチャンとして猛烈な美しさを放つがおちゃん。
高貴っっ
みなさまが、『Shall we ダンス?』で体得した社交ダンスを披露するわけですが、指導するがおちゃんの優雅さといったらないですよ。
美しく迫力のある殺陣と、優雅なボールルームダンスができるって、雪組強すぎない!?
原作も美しく、そして舞台でも美しいのは恵役のせしこちゃん(大湖せしる)。
生き写しとはこのこと!というくらいすごい美しさ&カッコよさです。
黒髪ロングの前髪ぱっつんも地毛でしょ。お似合いよー
あれが来たらそりゃ薫・・・ゆうみちゃん(咲妃みゆ)もアセりますよ
最後は「お先に」というセリフで去っていきます。うぅ・・・
せしこちゃん・・・もったいない。。。
でも最後のセリフでうぅっ・・・となるのは、実はせしこちゃんよりもきんぐ(蓮城まこと)。
きんぐ演じるベルクールさんの去り際、
ベルクールさん「ありがとう」
剣心「元気で」
ベルクールさん「アデュー」
この日は「はわわわわー・・・なんていうセリフだー・・・」と胸がきゅーっとしましたが、千秋楽では泣くこと請け合い
そして、原作通りすぎない?という奇跡の身長差を見せてくれるもう一人。
大ちゃん(鳳翔大)の左之助ー!
小池センセーも
「まるでこの役のために生まれてきたようだ」
とコメントされてますが、もう本当にびっくりするほどピッタリですよ。
斬馬刀は最初しか出てこないけど、肩に担いだ姿がサマになってるし、髪型もナチュラルにハマってるし、そして何よりめっちゃ大きいし
弥彦と一緒にバタバタ走り回ってる姿とか、剣心を強引に引っ張っていく姿とか、完全にマンガです
元気でおバカで憎めない、ドカドカ歩き回る心優しい食いしん坊・・・なにそれ、大ちゃんじゃん
歌はないけど(なくていいけど
)登場シーンでは歌舞伎調で楽しませてくれました。
小池センセー、さすがわかってるよ!
そして、最初の比留間組との戦いでの頑丈さが笑えました。
ところで左之助・・・
最後の戦いで二重の極みを決めてたけど・・・
どこで覚えた(笑)??
と・・・一人一人挙げていって止まらなくなっちゃうのは、とにかくみんなキャラが立っていて魅力的だったからです。
巴と清里との過去も、十字傷の由来もすごく自然に登場させてたし、剣心が抜刀斎に戻りそうになって、でも自分の過去に打ち勝つ姿も感動的だったし、赤べこは楽しい雰囲気いっぱいだったし、阿片中毒になった人たちの様子なんて、、、いやー・・・ドラッグって本当に恐ろしいですねってしみじみ思うくらい怖かったし、、、
何より拍手ー!と思ったのは、
ジェラールさんのお家で阿片を盛られた剣心が、さっきまでパーティーをしていた場所に戻ったシーンのセット!
目が回っているというか、焦点が合っていない感じを、さっきまで正対していた階段のセットを、盆を30度くらい回すことで表現してました。
斜めに置かれた階段はすごーく不安定な気分にさせるし、そこに蜘蛛の巣を投影することで不気味さ増し増しでした。
この表現はすごい迫力だったなぁ。
ぞわぞわと不安になりました。
あ、でも山県さんや妙さん、燕ちゃんも阿片を吸ってるのには心底びっくりしたよ。
「薫ちゃ~ん、美味しいよ~」
と阿片を勧める燕ちゃん。
斬新っっ(笑)!!
弥彦!早く燕ちゃんを救ってあげて!!
さてさて、
剣心役のチギ(早霧せいな)ですが、、、
これまたもう!!
わかっていたことだけれどもっっ!!
ピッタリすぎっっ!!
登場はクールな抜刀斎。
バッサバッサと人を斬り倒して
「また・・・」
あ、スミマセンっっ
ここで私、頭の中に
「また・・・つまらぬものを斬ってしまった」がよぎりましたっっ
剣心は
「また・・・血の雨を降らせてしまった」です。
でも、ついつい・・・
ま、そんなわけでクールな抜刀斎ですが、
明治になり、赤い着物と赤い髪でひょこひょこ歩く姿は完全に剣心。
殺陣は猛烈に美しいし、
特に蒼紫さまとの殺陣なんてもう・・・速いわ、迫力あるわ、カッコいいわ。
『星逢一夜』の殺陣もすごかったけど、本当にチギの殺陣って、勢いがすごいし、距離感も近いからちょっと当たりそうに見えてドキドキするのよね。
でも流れるようで美しいのよね。すごいわぁ。
それから、見終わってから気がついたんですが、、、
神谷活心流の奥義の歌の時は技名が紹介されたけど、
その後は、誰も技の名前なんて言わないのよね。リアル。
なんだったら、映像をいっぱい使ってるんだから、龍でもグウォォォーっと舞わせればいいのにと思ったりなんだり。
でも、そんなのもなく、
二重の極みも牙突も戦いの中でスルスルと展開されていきます。リアル。
抜刀術は、原作を知らない人が見たら
「なんで戦いの最中なのに、刀を鞘に納めちゃうの?」
とか思われてないかと一瞬心配
そんなカッコいい剣心も完璧なんですが、やっぱりチギと言えばマンガのマンガ的部分の表現だと思うのです。
ルパンの時も、カッコいいルパンはもちろんですが、「ふ~じこちゃ~ん」とかのマンガらしい部分が最高に自然だった上に原作まんまだったものね。
そんなわけで剣心も・・・
「おろ?」とか「おろろろろ~」とかが、もう最高でした!!(今更だけど、佐藤健はチギの「おろ」を見習って!!)
左之助に強引に引っ張られて、目を回しながら「おろろろろ~・・・」と半分宙に浮いた状態で移動みたいな剣心のかわいい部分が・・・
あれ?チギの目がクルンクルンに回ってるよ!
あれ?チギの体が浮いてるよ!!
と思っちゃうくらい完璧でした
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こんな顔が見えました!
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この走り方も完璧でした!(ちょっとルパンとかぶるけど)
もちろん優しさも、温かさも・・・そして抱えている過去への後悔や苦しみも存分に伝わりました。
そして薫との関係・・・
薫の方が思わずぐいっと行っちゃう感じも、チギとゆうみちゃんにはピッタリだったかも。
原作にある剣心に飛びつく薫殿は・・・
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なんかチギとゆうみちゃんに見えなくもない
途中、客席を使ってのシーンもあったようですが、、、
残念ながらB席からは見えず。。。
これは後日のお楽しみ。
フィナーレは、またしてもだいもんの歌に酔い・・・
せしこちゃんとチギ、きんぐとちぎの絡みに胸をきゅーっとさせ、そしてチギとゆうみちゃんの、ちょっと勝気&ツンデレな雰囲気の伝わるデュエダンにうっとり。
チギ登場時は、娘役ちゃんをずらーりとはべらせてオラオラ。
でも男役が揃ったら、雪組らしくビシーッと揃ってて素敵でした。
衣装も忍者みたいな雰囲気で、ビシーッな空気感に合ってて面白かったな。
そうそう、娘役ちゃんたちがかんざしを取って髪の毛をバサーッとするシーンがあると聞いていたのに、、、いたのに、、、家に帰ってNOW ON見直して
「あー!全然記憶にないっっ!!」
となってしまったのです。
次回はちゃんと見ます!!
1幕ものなので基本は役の衣装でパレードですが、
3人は和服風味のキラキラ衣装。素敵!
そして何よりも素敵だったのは羽根です。
最近真っ白い羽根をいっぱい見てきたせいか、
赤、ピンク、紫の煌びやかな羽根にワクワクしました。
白も綺麗だけど、3人それぞれにカラフルな羽根って楽しいよねー。
だいもんは紫の羽根がよく似合うし。
見応えありつつ、あっという間の3時間でした。
剣心好きの旦那くんに「見たい?」と聞いたら「いや、いい」と即答されましたけど、、、剣心好きなら一度見てみたらいいのにねぇ![ウッシッシ]()